こんにちは。ピオニーカフェのなおです。
夏も過ぎ、涼しくなり始めるこの頃は、秋の味覚が楽しみになります。食欲の秋。「今夜はなにを食べよう」と考えるだけでも幸せな気分になってしまいます。
そんな秋の味覚!『さんま』の栄養と美味しい食べ方についてご紹介します。
秋刀魚
『秋刀魚』と書くようにまさに秋を代表する魚のさんま。実はその生態は、まだまだ謎なことが多いそうですが、さんまの寿命はなんと1~2年程と短いそうです。さんまは広い海域を移動する回遊魚のため、スーパーなどでは1年中売っていますが、さんまは夏の終わり~秋にかけて旬を迎えます。今年も7月の上旬に北海道でさんま漁が解禁され、その初物はなんと3万円越えだったのだとか。さんまの最も美味しい旬の時期はもう少し後ですが、解禁とともに食べたいお客さん向けに漁は始まるようです。日本人の旬の物を食べたがる風潮、恐るべし。
秋になり産卵のために寒流に乗って南下し、関東から九州方面へと向かいます。8月末から10月にかけて、ちょうど三陸沖から関東のあたりでもっとも脂が乗って旬を迎えます。
そこからさらに南下し11月中旬ごろの伊豆半島のあたりまで水揚げされますが、徐々に痩せて脂が減ってしまいます。
美味しいさんまの見分け方
新鮮なさんまの見分け方は”くちばしが黄色い”ことがポイントになってきます。くちばしが黄色やオレンジ色なら鮮度がよく、色が抜けて白っぽくなっているものは鮮度が落ちている証拠。
全体がまるまると太っていると脂が乗っています。さんまを選ぶときは長さよりも”太くて重いもの”のほうが、脂が乗っていておいしいさんまです。また、目が澄んでいて、全体的に光沢があるほうが鮮度もよいもの。
美味しいさんまのポイント
- くちばしが黄色
- 目が澄んでいる
- 長いものより太いもの
- 全体的に光沢がある
- 9月~10月頃
さんまの栄養価
さんま1尾のカロリーは215Kcal前後。脂の乗ったさんまには、不飽和脂肪酸の一種のEPAやDHAが豊富。EPA(エイコサペンタエン酸)は血液をサラサラにし、血液が詰まることによる脳血栓や心筋梗塞などの予防に効果的。DHA(ドコサヘキサエン酸)は頭の回転を良くし、細胞を活性化させるなどの働きのほかEPA同様に血栓をできにくくし、体内の悪玉コレステロールを減らす働きもあります。
その他にもビタミンが豊富に含まれ、中でも注目したいのは、ビタミンB12やビタミンD。
ビタミンB12は貧血などに効果的でビタミンDはカルシウムが骨に吸着するのを助ける働きがあります。
やっぱりさんまは塩焼きで!
さんまを塩焼きにするときは七輪などの炭火で強火の遠火でくのが一番美味しく焼き上がります。しかしご家庭など七輪で焼くのは難しい場合もあるでしょう。そこで美味しく焼き上がるさんまを焼き上げるコツをご紹介いたします。
下ごしらえ
さんまを焼くまえの下ごしらえではまず、うろこが残っていないか確認します。さんまは水揚げのときにだいたいのうろこが取れてしまいますが、残って付いているものがあれば、包丁の先をなでるようにして取り除きます。
うろこを取ったら水洗いし、水気はキッチンペーパーなどで拭き取ります。火が通りやすいように切り込みを入れ、全体に塩を振りかけます。お好みですが、少しかけ過ぎたかなという程度でOK。焼く前に5~10分程度おき塩をなじませます。
焼き方
魚焼きグリルで焼く場合は、あらかじめグリル内を強火で空焼きします。グリル内を温めてからさんまを入れ、少し火を弱めて中火でじっくり焼きます。脂の乗ったさんまは強火で焼くと表面だけ焦げすぎてしまうので火加減は注意してください(片面8分程度が目安)。さんまの表面が全体的にこんがりと焼き色がついたら焼き上がり。
お好みで大根おろしにレモンやかぼすをしぼってさっぱりといただきます。
付け合わせの大根おろしに含まれるアミラーゼなどの消化を助ける酵素が含まれているため、脂の乗ったさんまの消化吸収を助ける働きがあります。
料理は一手間加えるととても美味しくなります。ぜひ試してみてくださいね!