こんにちは。ピオニーカフェのなおです。
中性脂肪やコレステロールが気になる脂質異常症。それはまさに血液がドロドロの状態といっても良いでしょう。しかし、脂質異常症には自覚症状がほとんどありません。
そのために、気付くのが遅れてある日突然心筋梗塞の発作に襲われる危険も少なくないといわれています。
コレステロールとは?
コレステロールとは、人や動物のみに存在する脂質の1種で、植物には存在していません。肝臓や脂肪細胞だけでなく、血液、リンパ液など身体のいたるところに存在し、脳や神経組織に多く存在します。
コレステロールは、悪いイメージが連想されやすくなっていますが、実は身体にとって重要な役割を果たしています。理由は、細胞膜の必須成分がまさにコレステロールだから。
人は60兆個もの細胞からできており、その細胞を守る役割を果たしているのが細胞膜です。この細胞膜が弱くなってしまう、つまりはコレステロール不足になると、細胞内に有害物質が入ってしまうなど、免疫力が低下してしまうのです。
また、ビタミンDや「女性ホルモン」・「男性ホルモン」などのホルモンの材料にもなります。
このように、コレステロールは健康維持に欠かすことのできない存在ですが、過剰になると動脈硬化に繋がるなどの危険性も高まります。そのため、摂り過ぎに注意して適切な量を摂ることが大切です。
脂質異常症とは?
生活習慣病のひとつでもある脂質異常症は、血中のコレステロールや中性脂肪の量に異常があることをいいます。
悪玉コレステロールや中性脂肪が多い場合、善玉コレステロールが少ない場合がこれにあたり、血液検査で調べることができます。脂質異常症は、動脈硬化の進行を早めてしまい、それが原因で心筋梗塞や心臓病など心臓の病気、脳梗塞などの脳の病気の発症と密接に関わっているといわれています。
脂質異常症の診断基準
- 悪玉コレステロール(LDL-コレステロール) 140mg/dL以上
- 善玉コレステロール(HDL-コレステロール) 40mg/dL未満
- 中性脂肪(トリグリセライド) 150mg/dL以上
悪玉コレステロールを多く含む食品は、イクラやすじこなどの魚卵、エビ、卵、牛肉(サーロイン)、鶏肉、レバー、バター、マヨネーズなど。コレステロールが気になる方は、こういった悪玉コレステロールを多く含む食品の摂り過ぎに気を付けましょう。
また、DHAやEPAなどの良質な脂質(善玉コレステロール)を摂るように心がけましょう。
マーガリンは身体に良くない?
ちなみに、植物性油から出来ているマーガリンは、動物性から出来ているバターよりもヘルシーだと思われてきました。しかし、マーガリンには、通常液体である植物性油を個体化するために人工的な加工をしていて、その過程で通常の脂肪酸の一部が変化し「トランス脂肪酸」と呼ばれる悪玉の脂肪酸が発生していることがわかっています。
トランス脂肪酸は、『狂った油』とも呼ばれるようにエネルギー源にもならなければ、細胞膜の構成にもなりません。さらには、悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らしてしまうこともわかっています。
マーガリンやショートニングを使用した食品や加工食品は、加工の工程でどうしてもトランス脂肪酸を発生させてしまいます。
しかし、こういった食品は、現代人の食生活では全く摂らないようにすることはなかなか難しいので、なるべく外食を控えたり、マーガリンやショートニングなどを多く使う食品の摂り過ぎには注意して、できるだけ良質な脂質を摂るように心がけましょう。