こんにちは。ピオニーカフェのkeikoです。
人間の活動のほとんどをコントロールしている脳ですが、脳の指令がうまく働かなくなると、身体活動もスムーズにいかなくなります。
認知症は、さまざまな原因で脳の細胞が死んでしまったり、脳の働きが悪くなってしまうことでさまざまな障害が起こり、生活にも支障が出ている状態のことをいいます。
65歳以上の高齢者のうち認知症を発症している高齢者の数は増加していて、軽度認知障害の高齢者も含めると4人に1人は認知症またはその予備軍ということになります。
さらに今後も増加傾向にあり2025年には3人に1人は認知症またはその予備軍といえる事態になるといわれています。
認知症には海馬の血流を良くすることが有効ではないか?
認知症では、脳の記憶を司る海馬という部分の萎縮や血流低下が起きていることがわかっています。
認知症の治療に関しては、認知症を根治する有効な治療法はまだ見つかっておらず、予防効果などの治療法もいくつか試されているというのが現状です。
近年、脳血管障害の治療に使われるシロスタゾールという薬に海馬の血流を良くする効果があるということが確認され、国立循環器病センターなどではシロスタゾールを使った軽度認知治療の治験が始まっています。
また、運動が高齢者の認知機能を高め、認知症の予防になるという研究結果もいくつか報告されています。
運動により認知機能が高まる理由は、脳の血流が増えて、酸素の供給量が多くなり、老廃物の代謝も高まり、神経細胞が健康になることや、運動による筋肉の刺激により成長ホルモンの分泌を促し、成長ホルモンが脳の海馬の細胞を増やすということも指摘されています。
これらの結果から、国立長寿医療研究センターでは認知症の予防に運動プログラムを開発して啓発を行っているようです。
高濃度炭酸泉の可能性
最近では、脳の血流の状態を調べる検査によって、認知症の有無やタイプがわかるようになってきました。
これは、逆に考えれば脳の血管をより健康な状態に保ち、新鮮な血液を十分送ることができれば、認知症の予防ができるということになります。
そこで、ご紹介したいのは高濃度炭酸泉による血流改善効果の可能性。
以前、こちらの記事でもご紹介したように高濃度炭酸は、高濃度炭酸泉への入浴で、運動により血流が上がるような血流改善効果が得られます。そこで、まさに運動をしない運動法ともいえるのではないかと言われています。
通常のお湯の入浴でも、血流は上がりますが、高濃度炭酸泉の入浴による血流の変化はなんと3倍。
例えば、毎日しっかり運動をすることができなくても入浴時に入るお湯を高濃度炭酸泉に変えて入浴することで、より血流を上げて血流改善効果が図れます。
高濃度炭酸泉の血流改善効果の仕組みは、次の通りです。
通常、血管内では酸素と二酸化炭素が一定の量のバランスが保たれているところへ、高濃度炭酸泉の入浴により毛細血管から二酸化炭素が浸透し、血管内の血流のバランスが一時的に崩れます。身体は、酸素と二酸化炭素のバランスを保つように働き酸素を多く供給するために血流を上げるといった仕組みです。
このような身体の原理を利用して血流改善を図る高濃度炭酸泉は身体にとってもほとんど負担なく、血流改善効果を得られると言えます。
このように、全身の血流改善効果を得られる高濃度炭酸泉の入浴は認知症の予防にも効果的ではないかという意見もあります。
それだけではなく、全身の血流改善により身体に新鮮な血液を送ることができれば身体の不調の改善や、健康維持につなげることができるのではないでしょうか。